会計ソフトがあれば簿記の知識はいらない?初心者でも平気なの?

「会計ソフトに簿記の知識はいらない?」

「初心者でも平気?」

 

上記のような疑問にお答えします。

 

確定申告書の作成が目的であれば、簿記の知識はなくてもOKです。

 

ただし、帳簿を作成するには、ある程度の簿記と税金の知識は必要です。

 

テキトウな数字で確定申告をしてしまうと、結果的に所得隠しになってしまいペナルティを受ける可能性がありますので…最低限の知識は持っておきましょう。

 



会計ソフトがあれば簿記の知識はいらないの?

会計ソフトを使用したとしても、簿記の知識は必要です。

 

なぜかとうと、その数字が正しいのかが判断できないからですね。

 

ではどうして、その数字が正しいのか判断できなくなるのか解説しようと思います。

簿記の知識で知っておくべきことはこの3つです。

 

  1. 発生主義と現金主義
  2. 資産や負債を理解する
  3. 税法の知識も持っておく

 

発生主義と現金主義

たとえば個人事業主が2019年12月分の売上を2020年1月に回収したとしましょう。

 

この売上は2019年で計上するのか、もしくは2020年なのかによってその年に納める税額が変わってきてしまいますよね。

 

ここを税務調査で指摘されると、ペナルティが発生する可能性があります…

 

しかし発生主義で計上するというのが分かっていれば、2019年に売上計上して、2020年は売掛金の回収だと判断できるわけです。

 

個人事業主では12月の取引、法人では決算月の取引で、今期に売上や費用を計上すべきなのか来期なのかの判断を間違えやすいです。

 

気をつけましょう。

 

資産や負債を理解する

よくある間違えはローンの返済を費用と勘違いすること。

 

仕訳にすると分かりやすいです。

たとえば1,000万円のローンをしたときの仕訳。

 

日付 借方 借方金額 税区分 / 貸方 貸方金額 税区分 摘要
4/1 普通預金 1,000万 / 長期借入金 1,000万 ローン 

 

ご覧のとおり、普通預金の資産が1,000万増え、負債で長期借入金が同額増えました。

 

で、ローンを毎月100万円返済するときの仕訳がこれです。

 

日付 借方 借方金額 税区分 / 貸方 貸方金額 税区分 摘要
4/30 長期借入金 100万 / 普通預金 100万 返済 

 

ローン返済は、長期借入金の残高を減らしているので、費用ではないです。

ここを理解できないと、損益計算書の当期純利益がデタラメな数字になってしまいます…

※利息は無視しています。本来はローン返済時に利息も支払います。

 

資産と負債を理解して、帳簿を作成してください。

貸借対照表の残高管理のスキルは、実務のうえで非常に重要ですので。

 

税法の知識も持っておこう

簿記の知識のほかに、税法の知識も必要です。

 

なぜかというと、簿記の知識の上乗せとして、税金を計算するルールが存在するからです。

いわゆる税金の法律、税法でして、税法に則った処理をしてはじめて正しい税額を計算できます。

 

たとえばさきほどの現金主義と発生主義を例にすると、税法では原則、発生主義を採用しているものの、現金主義で仕訳を作成していいケースがいくつかあります。

 

いわゆる「短期前払費用」とかですね。

20万円以下の前払費用は、一定の条件を満たせば支払ったときに経費処理してOKになります。

 

よくあるのは2年分の火災保険料。

火災保険料が2万円だとすれば、1年目は1万円だけ費用、そして2年目に残りの1万円を費用にするのが発生主義の処理になります。

 

でもたった1万円をいつ経費にするかを管理するのはめんどうなので、「短期前払費用」という処理が認められています。

 

こんな感じで、簿記の知識プラス税法の知識があれば、帳簿はスムーズに作成できますし、この数字が正しいと自信をもって言いきれるようになります。

 

簿記の知識があればミスを発見しやすい

簿記の知識があれば、帳簿上のミスもすぐに発見できます。

 

たとえば不動産投資家が、3件の不動産から家賃収入を得ているとします。

この事実から推測できる情報はこちら。

 

  1. 資産に3件分の不動産が計上
  2. 固定資産税も3件分計上
  3. 長期借入金があるかも
  4. 更新手数料があるかも
  5. 減価償却費が大きい

 

そして帳簿で借入金の残高が正しいのか、更新手数料の売上が漏れてないかなどチェックしていきます。

 

「固定資産税が3件分、租税公課で計上されているよね」と確認しながら。

 

私が発見したミスの事例としては、親族が税理士に依頼していた帳簿で、不動産を2件保有しているにも関わらず、固定資産税が1件分しか計上されてなかったです…

 

固定資産税は年4回の分割払いなので、パッと見では正しく計上されていると思い込みがちなんですよね…

 

とはいえミスはミスで、これを10年間も繰り返されていて、けっきょく税金を60万円以上多く払っていました…

 

こんな感じで、簿記の知識があればミスを発見できるので損しないです。

 

ちなみにですが、一人の税理士に任せていてると、おなじミスをずっと繰り返されるリスクがあるので気をつけてください。

使えない税理士の特徴とは?顧問契約を変更すべき?【ダメな税理士】」で解説していますので参考にどうぞ。

 

まとめ:会計ソフトを使っていたも簿記の知識は必要です

会計ソフトで確定申告書を作るのはカンタンですが、その元となる帳簿は簿記の知識プラス税法の知識もない作れません。

 

freeeやマネーフォワードで自動仕訳が作成されますけど、けっきょくそれが正しいのか判断するには簿記が必要なんですよね。

 

売上が小さいときは、だましだまし帳簿を作ってもリスクは低いかもですが…

 

正直めんどうとはおもいますが、最低限の簿記の知識をもち、帳簿を管理できるようになったほうが損しないと思います。

多数のコメント、ありがとうございます(・∀・。)

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