「会計ソフトを使えば65万円控除がもらえる?」
「65万円控除を受けるための条件は?」
上記のような疑問にお答えします。
会計ソフトを使えば65万円控除がもらえる?
会計ソフトを使えば、青色申告の要件を一つ満たせるので、65万円控除が取れますよ。
65万円控除の節税効果は、8~36万円ほどになりますから会計ソフト代は十分にペイできます。
まずは青色申告の3つの要件を確認しましょう。
- 不動産所得or事業所得が生じる事業をしている
- 帳簿は複式簿記で管理されている
- 期限までに確定申告をする
1 65万円の青色申告特別控除
この65万円の控除を受けるための要件は、次のようになっています。
(1) 不動産所得又は事業所得を生ずべき事業を営んでいること。
(2) これらの所得に係る取引を正規の簿記の原則(一般的には複式簿記)により記帳していること。
(3) (2)の記帳に基づいて作成した貸借対照表及び損益計算書を確定申告書に添付し、この控除の適用を受ける金額を記載して、法定申告期限内に提出すること。
国税庁:青色申告
不動産所得or事業所得が生じる事業をしている
大事な話しなので、すこし遠回りして説明しますね。
所得税法上、所得は10種類に分類されているのをご存知でしたでしょうか?
No | 所得の種類 | 説明 |
1 | 利子所得 | 預貯金や公社債の利子などの所得 |
2 | 配当所得 | 株式や出資の配当などの所得 |
3 | 不動産所得 | 土地や建物などの不動産貸付けによる所得 |
4 | 事業所得 | 農業、漁業、商工業などの事業による所得 |
5 | 給与所得 | 給料や賞与などの給与等にかかる所得 |
6 | 退職所得 | 退職手当や退職一時金などの所得 |
7 | 山林所得 | 山林や立木の譲渡による所得 |
8 | 譲渡所得 | 土地、建物、ゴルフ会員権などの資産譲渡による所得 |
9 | 一時所得 | クイズの賞金、競馬の払戻金、生命保険の返戻金など
の一時的な所得 |
10 | 雑所得 | 上記の所得にあてはまらない、年金などの所得 |
ホスメモ:年収と所得の違いは?扶養の判定基準はどっち?【合計所得金額】
上記の所得の中で、青色申告の要件になっているのは不動産所得or事業所得だけです。
不動産所得は、いわゆる家賃収入がある方なのであまり論点にならないのですが、、、事業所得については論点になりやすいです。
事業所得は範囲が広いため、雑所得と混乱するケースが多々あるんですよね。
話しが長くなってしまうので、事業所得の定義については「どっち?サラリーマンは給与所得なので白色申告です【青色申告】」をどうぞ。
ちなみに。副業サラリーマンが「青色申告にしたい」という気持ちはよくわかりますが、正直雑所得になるケースが多いです。
帳簿は複式簿記で管理されている
複式簿記とは、いわゆる仕訳のことです。
会計ソフトは複式簿記で管理されるので、心配いらないです。
仕訳とはこれですね。
日付 | 借方 | 借方金額 | 税区分 | / | 貸方 | 貸方金額 | 税区分 | 摘要 |
4/1 | 通信費 | 1,000 | 課税仕入れ10% | / | 現金 | 1,000 | – | freee |
この仕訳で表現しているのは「4/1にfreeeの利用料税込み1,000円を払った」取引。
仕訳を理解するには貸方と借方を覚えて、貸借対照表と損益計算書も覚えないといけません。
しかし会計ソフトを使えば、勝手に複式簿記で帳簿を作成してくれるので覚えなくても大丈夫です。
とはいえ、いずれは簿記の知識を身につけないと、「その数字が本当に正しいのか」判断できないです。
なにせ帳簿のミスはよくありますからね。
一つの仕訳を間違えただけで、複数の帳簿に影響を与えるので数字が全然変わることもよくあります。
なので会計ソフトを使いつつ、簿記を理解するとよいとおもいますよ。
期限までに確定申告をする
当たり前だと思われるかもですが、確定申告は期限までにきっちり提出しましょう。
期限は3月15日までになります。
じつは確定申告を遅れて提出する方が毎年けっこうな数いるんですよねw
もしも青色申告の方が期限後に申告してしまうと、65万円の控除が10万円控除まで減額されます。
さらに2年連続で期限後申告してしまうと、青色申告の取り消しになる可能性もあります。
一度青色申告の取り消しをされてしまうと、すぐには青色申告に戻れないので覚悟しておきましょうw
確定申告は毎年同じ時期にやってくるので、2月までには終わらせる気持ちでいたほうがいいとおもいます。
私も青色申告で確定申告していますが、1月末にはほぼ終わっていて2月には提出しています。
これくらい余裕を持って確定申告できるようになると気持ちがラクですよ。
まとめ:会計ソフトを使って青色申告にすれば65万円控除受けれます
会計ソフトを使えば、青色申告の要件を一つ満たせるので、65万円控除が取れました。
65万円控除の節税効果は、8~36万円ほどになりますから会計ソフト代は十分にペイできますね
青色申告の3つの要件はこちらでした。
- 不動産所得or事業所得が生じる事業をしている
- 帳簿は複式簿記で管理されている
- 期限までに確定申告をする
基本的に個人事業主さんは事業所得になるケースが多いので、青色申告をされるのがおすすめです。
上記の3つの条件を満たしていれば、「青色申告承認申請書」を税務署に提出して、青色申告を開始できます。
青色申告承認申請書の書き方については「5分でおわる!青色申告承認申請書の書き方【フリーランス向け】」を参考にしてください。