助成金が入金されたときの仕訳は?消費税区分はどうなる?

 

「助成金が入金されたときの仕訳は?」

「消費税の区分はどうなるの?」

thinking

 

 

 

上記のような疑問にお答えします。

 

助成金は雑収入で処理するのが一般的です。

消費税区分については「事業としての対価性がない」ので、不課税となりますよ。

 

仕訳で確認していきましょう。

 

助成金や補助金が入金されたときの仕訳は?

助成金や補助金が入金されたときの仕訳はこちらです。

 

日付 借方 借方金額 税区分 / 貸方 貸方金額 税区分 摘要
7/31 普通預金 1,000,000 対象外 雑収入 1,000,000 不課税 持続化給付金

 

たとえば持続化給付金が100万円入金されると、上記の仕訳を作ります。

 

助成金や補助金は本業の儲けではないので、貸借対照表でいう、営業外収益に区分される雑収入で処理をするケースが多いです

 

圧縮記帳の記事でも書きましたが、本業とは関係のない収益や費用を表現するときは、営業外損益がべんり。

 

補助金収入と圧縮損を一目でわかるように、営業外損益で表示させて補助科目で管理することもあります。

 

なぜ雑収入は営業損益に反映させないほうがいいの?

本業で稼ぐ力をただしく表現できないので、助成金等の雑収入は営業外損益で管理します。

 

たとえばコロナの影響で、年間の売上が200万円だった飲食店があるとしますね。

 

で、かりに補助金を300万円もらえていたとしたら、これを売上に計上すると変なことになりませんか?

 

本来の飲食業で稼いだお金は200万円だけなのに、補助金の300万円を営業損益に加えてしまうと、500万円飲食業で稼いだように見えてしまう。

 

そうすると、「この飲食店は美味しい料理を提供していてまだまだ稼げる」と試算表を見た人が誤った判断をしてしまうかもですよね。

 

実際は200万円しか稼げないし、お客さんが離れつつあったにもかかわらず。

 

細かい区分かもしれませんが、助成金や融資等を申請するときはかならず試算表を提出するので、ここで数字に矛盾がないかチェックをされています。

 

本来の営業成績を表現した試算表を作れて、かつ説明できるほうが助成金等の審査で有利になるのはいうまでもありません。

 

助成金や補助金の消費税区分はどうなる?

助成金や補助金等の消費税の区分は「不課税」になります。

つまり消費税はかかりません。

 

会計ソフトでは消費税区分で「対象外」を選べばOKです。

 

したがって、次のような取引は、課税の対象となりません。

中略

(2) 寄附金、祝金、見舞金、補助金等・・・・一般的に対価として支払われるものではないからです。

国税庁:不課税

 

消費税が課税される条件4つ

消費税が課税される条件が4つありまして、

 

  1. 対価を得て行う
  2. 国内において行う
  3. 事業者が事業として行う
  4. 資産の譲渡・貸付けまたは役務の提供である

 

となるのですが、助成金は「対価がない」ので不課税でした。

助成金や寄付金って、用途の限定等はありますが、お金をもらう行為に等しいので対価性はありません。

 

なので消費税も課税しないというわけです。

 

2020年においては助成金等をもらった事業者が多くいると思いますので、消費税区分に気をつけてくださいね。

 

ここを間違えるだけでも税額が数十万円は変動しますから。

 

消費税のチェックは消費税区分表が便利

消費税のチェックをするときは、消費税区分表が便利です。

 

それぞれの会計ソフトごとに名称が微妙にちがうのですが、ようするに消費税区分を勘定科目ごとに集計した表です。

 

ここで勘定科目ごとに消費税区分に間違えがないか一つひとつチェックしていきます。

 

かなり地味な作業ですが、このチェック作業でミスを見つけやすいので決算や月次ではかならず行います。

 

消費税はほんとミスしやすいですし、そのミスで税額に大きな影響が出るので気をつけましょうね。

 

まとめ:助成金をもらったときは雑収入で!消費税の区分に気をつけよう

助成金や補助金が入金されたときの仕訳はこちらです。

 

日付 借方 借方金額 税区分 / 貸方 貸方金額 税区分 摘要
7/31 普通預金 1,000,000 対象外 雑収入 1,000,000 不課税 持続化給付金

 

消費税の区分は不課税です。会計ソフトでは対象外が不課税に相当すると思いますよ。

コロナで助成金をもらっている事業者は多いと思いますので、消費税区分もしっかり仕訳で作れるようにしておきましょう。

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