借入金を一括返済したときの仕訳は?違約金はどのように処理する?

「借入金を一括返済したときの仕訳は?」

「違約金はどのように処理する?」

 

このような疑問にお答えします。

借入金を一括返済するときは、貸借対照表に計上されているローンの残高をゼロにする仕訳を作成します。

 

ローンの残高は長期借入金(また一年以内返済長期借入金)に計上されているはずですので確認してみてましょう。

 

借入金を一括返済したときの仕訳は?

融資などを繰り上げ返済することってありますよね。

借入金を一括で返済するときの仕訳を作成してみました。

 

日付 借方 借方金額 税区分 / 貸方 貸方金額 税区分 摘要
4/30 長期借入金 1,000万 / 普通預金 1,000万 ローン返済 
支払利息 200 非課税 普通預金 200 ローン利息

 

上記の仕訳を作成したあとは、貸借対照表の長期借入金に計上されているローンの残高がゼロになっていることを確認してください。

 

もし長期借入金の残高がゼロでなければ、仕訳が間違っていますよ。

 

戻し利息があるときも

一括返済をしたあとに、払いすぎた利息を返金されることがあります。

いわゆる「戻し利息」です。

 

戻し利息があったときは、支払利息を減らす仕訳を作成すればいいので、つぎのようになります。

 

日付 借方 借方金額 税区分 / 貸方 貸方金額 税区分 摘要
5/31 普通預金 200 / 支払利息 200 非課税 戻し利息 

 

費用が貸方にきているので、支払利息を減らす仕訳になります。

 

このように費用の反対仕訳を作ることで、合計額を調整する仕訳方法はよく使うので覚えておくといいですよ。

 

違約金があるときの仕訳は?

借入金の一括返済をすると違約金が発生する場合があります。

勘定科目は支払手数料でいいと思います。

 

日付 借方 借方金額 税区分 / 貸方 貸方金額 税区分 摘要
4/30 支払手数料 5,000 非課税 / 普通預金 5,000 一括返済違約金 

 

厳密にいうと、違約金は損益計算書の特別損失に計上したほうが、もっとも正確な表現になります。

 

しかし、税額には影響ないので、損益計算書の販管費にあたる支払手数料で計上していいと思います

 

もちろん、きっちりされたい方は特別損失で新しい勘定科目として「期限前返済違約金」

とでもしておけばOKデス。

 

借入金の一括返済をするときは銀行との付き合い方を考えよう

銀行からの借入金を一括で返済してしまうと、事業者にとっては金利を節約できるので有利になりますが、銀行からすれば儲けられるはずだった金利を失った形になります。

 

そうなれば銀行が今後、融資をするときに貸し渋りを示すようになることもあるんですよね…

 

一括で返済できる資金があったとしても、「今後融資をもらうかもしれない」ので、銀行に儲けさせるおくという考え方も必要になっていきます。

 

もう銀行と付き合うつもりがなのであれば、さっさと一括返済しておきべきです。

しかし、今後も銀行と付き合いがあるかもしれないときは、ある程度の金利は払っておくという考え方もあります。

 

このあたりの駆け引きは経営者の判断になります。

金利を節約したいから、といって安易に一括返済をしようとしないでくださいね。

 

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