いくらから固定資産で計上する?【10万/20万/30万】

asset 経費

「いくらから固定資産に計上すればいい?」

「10万、20万、30万で処理方法が違う?」

「節税になる処理方法を教えてほしい」

 

上記のような疑問に御答えします。

 

青色申告の中小企業や個人事業主は、30万円未満のモノを買えば「少額減価償却資産」として一括で経費にできますよ

 

300万円までと上限はありますが、すぐに経費にできたほうが有利です。

 

しかし少額減価償却資産は償却資産税の対象になってしまうので、どのように処理した方が有利なのか12月末までにシミュレーションしてみましょう。

 



いくらから固定資産で計上する?【10万/20万/30万】

asset

いくらからで固定資産になるのか表にまとめてみました。

 

取得価額 消耗品費 一括償却資産 少額減価償却資産 固定資産
10万未満 × × ×
10万以上20万円未満 × ×
20万円以上30万円未満 × × ×
30万円以上 × × ×

 

ご覧のとおり、固定資産に計上するのは30万円以上のモノを購入したときになります。

 

ただし少額減価償却資産は、中小企業or個人事業主で青色申告の方が適用になりますので、条件を事前に確認しておいてください。

 

30万円未満までは少額減価償却資産で

30万円未満のモノを購入したときは、できるかぎり少額減価償却資産として計上するようにしましょう。

 

一括償却資産とはちがい、少額減価償却資産をすぐに経費計上できるので有利です。

 

たとえば15万円のパソコンと25万円のオフィスデスクを購入したとしましょう。

処理は、少額減価償却資産で計上するが有利になります。

仕訳にしておきますね。

 

日付 借方 借方金額 税区分 / 貸方 貸方金額 税区分 摘要
12/1 少額減価償却資産 15万 課税仕入10% / 現金 15万 パソコン
12/1 少額減価償却資産 25万 課税仕入10% 現金 25万 デスク

 

もし「少額減価償却資産」という勘定科目がなければ、貸借対照表の固定資産の区分で新しく勘定科目を作っておきましょう。

 

いちおう少額減価償却資産は期間限定の時限法で、令和2年3月31日までとなっています。←令和4年3月31日まで更新されました

https://twitter.com/hosmemo/status/1246255850349408257

毎年の税制改正で期間をずるずる引き延ばされているのが現状です

 

中小企業者等が、取得価額が30万円未満である減価償却資産を平成18年4月1日から令和2年3月31日までの間に取得などして事業の用に供した場合には、一定の要件のもとに、その取得価額に相当する金額を損金の額に算入することができます

国税庁:中小企業者等の少額減価償却資産
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5408.htm

 

300万円までの限度あり

少額減価償却資産のほうが一括償却資産よりも有利ですが、限度額が年間300万円までとされているので気をつけてください。

 

その取得価額の合計額のうち300万円に達するまでの少額減価償却資産の取得価額の合計額が限度となります。

国税庁:中小企業者等の少額減価償却資産
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5408.htm

 

また事業期間が12ヶ月に満たないときは、300万も月数によって按分されてしまいます…

かなり細かいですけどね。

 

このように少額減価償却資産は、青色申告の中小企業と個人事業主に限られた特別な特典なので、限度があることは覚えておいてください。

 

上限を超えるときは一括償却資産

少額減価償却資産の対象ではないor少額減価償却資産の上限を超えてしまいそうという方は一括償却資産を適用しましょう

 

一括償却資産だと、3年で全額経費計上するのですぐには経費にできないからです。

 

当該一括償却資産に係る一括償却対象額三十六で除し、これにその日から当該事業年度終了の日までの期間の月数を乗じて計算した金額。次項において「損金算入限度額」という。)に達するまでの金額とする。

法人税法133条の2:一括償却資産の損金算入

 

要約すると、一括償却資産の金額を36ヶ月で割ると書かれています。

で、一つの事業年度で計上できるのは限度額は事業年度の月数ですね。

 

手順しては、まず少額減価償却資産を計上できるのか検討してください。

そして少額減価償却資産の対象にならないときは一括償却資産として計上しましょう。

 

たとえば12月決算の法人が、18万円のパソコンを6月に購入したとしますね。

仕訳はこちらです。

 

日付 借方 借方金額 税区分 / 貸方 貸方金額 税区分 摘要
6/1 一括償却資産 18万 課税仕入10% / 現金 18万 パソコン

 

まずは資産計上です。

でその後、決算では減価償却費として限度額まで損金に算入させます。

 

今回の例では一括償却資産の限度額は3万円でした。

 

計算式と仕訳も残しておきますね。

18万÷36ヶ月×6ヶ月=3万円

 

日付 借方 借方金額 税区分 / 貸方 貸方金額 税区分 摘要
12/31 減価償却費 3万 不課税 / 一括償却資産 3万 一括償却

 

上記の仕訳を作ったあとは、一括償却資産の残高を貸借対照表で確認してくださいね。

まためんどうかもしれませんが、固定資産台帳と帳簿の一括償却資産の残高が一致していることまで確認できれば完璧ですw

 

10万円未満は消耗品費

もう分かっているとおもいますが、10万円未満のモノは消耗品費で計上しましょう。

 

使用可能期間が一年未満であるもの又は取得価額(第五十四条第一項各号(減価償却資産の取得価額)の規定により計算した価額をいう。次条第一項において同じ。)が十万円未満であるものを有する場合において、その内国法人が当該資産の当該取得価額に相当する金額につきその事業の用に供した日の属する事業年度において損金経理をしたときは、その損金経理をした金額は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する

法人税法133条:少額の減価償却資産の取得価額の損金算入

 

いちいち資産計上すると面倒ですし、すぐに経費にもできないので不利です。

10万円未満のモノはすべて消耗品費で計上しましょう。

 

償却資産税も考慮すべき

いままで少額減価償却資産をゴリ押ししてきたわけですが、「償却資産税」を考えると一括償却資産で計上したほうが有利なときがあります。

 

じつは少額減価償却資産は償却資産税の対象になるんですよね

いっぽうで一括償却資産は対象外です。

 

償却資産税は150万円までであれば一切税金がかからないので、ここで少額減価償却資産or一括償却資産のどちらで計上したほうが有利になるのか検討できます。

参照:いつまでに償却資産税を申告すればいい?節税する方法はある?

 

12月末時点でシミュレーションしよう

償却資産税は1月1日の時点で保有している減価償却資産に課税されます。(自動車税等の対象にものは対象外)

 

そのため12月末までに、どちらで処理をしたほうが有利になるのかシミュレーションしておくと良いとおもいます。

 

ちなみに税率は1.4%で評価額が150万円を超えると、その評価額の全額に対して1.4%で課税されます…

 

まとめ:30万円未満の固定資産は少額減価償却資産で計上すべき。でもあとで償却資産税も検討しましょう

いくらからで固定資産になるのかをまとめると下記のようになりました。

 

取得価額 消耗品費 一括償却資産 少額減価償却資産 固定資産
10万未満 × × ×
10万以上20万円未満 × ×
20万円以上30万円未満 × × ×
30万円以上 × × ×

 

ご覧のとおり、固定資産に計上するのは30万円以上のモノを購入したときになります。

 

そしてもっとも有利な固定資産の処理方法は、

 

  1. 10万円以上30万円未満のモノは少額減価償却資産で計上しておく
  2. 12月末時点で償却資産税のシミュレーションする

 

です。

 

少額減価償却資産のシミュレーションは忘れがちなので意識しておきましょう。

 

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多数のコメント、ありがとうございます(・∀・。)

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