青色申告の帳簿の作り方まとめ【現金出納帳・仕訳を例で解説】

「青色申告の帳簿の作り方を知りたい…」

「現金出納帳ってどのように作るの?」

「仕訳も作りたい」

 

このような疑問にお答えします。

小規模の個人事業主さんであれば、帳簿はシンプルで、現金の入出金を表現できていれば問題なしです。

青色申告の帳簿とはいえ、仕訳は2パターンだけに絞り込めるので、知識がなくてもOKです。

 

青色申告の帳簿の作り方は?

青色申告の帳簿はExcelでカンタンに作れます。

現金出納帳を作成しましたので参考にしてください。

 

日付 勘定科目 内容 出金額 入金額 残高
4/1 会議費 スターバックス 308 (308)
4/1 消耗品費 ファイル 1,080 (1,388)
4/2 接待交際費 つるとんたん 28,000 (29,388)
4/5 売上 ホスメモ商事 50,000 20,612
4/6 通信費 ソフトバンク 8,800 11,812
4/7 売上 ホスメモ株式会社 150,000 161,812
4/25 水道光熱費 電気、ガス代 7,500 154,312
4/25 地代家賃 事務所 70,000 84,312
4/30 売上 ホスメモパートナーズ 450,000 534,312
4/30 仕入 4月分 200,000 334,312
合計 315,688 650,000 334,312

 

カンタンに説明すると、現金の入出金をこちらの表で管理しています。

 

たとえば4月1日はスターバックスで308円の出金がありました。

なので出金額に308円を計上しています。

スタバのコーヒー代は会議費でいいですよ。

 

このような感じで、日々の取引を現金出納表に記載すれば、帳簿は作れます。

ただし、これだけは青色申告にするには不十分です…

青色申告では仕訳で記帳する必要もあります…

 

青色申告では仕訳も必要

青色申告では複式簿記での帳簿付けが義務づけられています

 

青色申告者は、原則として正規の簿記の原則(一般的には複式簿記)により記帳を行わなければなりません

国税庁:青色申告

 

まずは複式簿記の仕訳がどのようなものなのか確認してみましょう。

さきほどの現金出納表の取引を仕訳にしてみました。

 

日付 借方 借方金額 税区分 / 貸方 貸方金額 税区分 摘要
4/1 会議費 308 課税仕入8% 現金 308 対象外 スターバックス
4/1 消耗品費 1,080 課税仕入8% 現金 1,080 対象外 ファイル
4/2 接待交際費 28,000 課税仕入8% 現金 28,000 対象外 つるとんたん
4/5 現金 50,000 対象外 売上 50,000 課税売上8% ホスメモ商事
4/6 通信費 8,800 課税仕入8% 現金 8,800 対象外 ソフトバンク
4/7 現金 150,000 対象外 売上 150,000 課税売上8% ホスメモ株式会社
4/25 水道光熱費 7,500 課税仕入8% 現金 7,500 対象外 電気、ガス代
4/25 地代家賃 70,000 課税仕入8% 現金 70,000 対象外 事務所
4/30 現金 450,000 対象外 売上 450,000 課税売上8% ホスメモパートナーズ
4/30 仕入 200,000 課税仕入8% 現金 200,000 対象外 4月分

 

上記のような感じで、意味が分からないかもですが、じつはこの仕訳2パターンしかありません。

 

  1. 現金を出金したときの仕訳
  2. 現金を入金したときの仕訳

 

たった2パターンだけなので、仕組みだけ理解できればあとはカンタンに仕訳を作成できるようになりますよ。

 

現金を出金したときの仕訳

たとえば現金が減ったときの仕訳はこちら。

スタバで308円のコーヒーを購入したときに計上します。

 

日付 借方 借方金額 税区分 / 貸方 貸方金額 税区分 摘要
4/1 会議費 308 課税仕入8% 現金 308 対象外 スターバックス

 

左にある借方に費用の勘定科目をつけて、右の貸方は現金になっていますよね。

これで、消耗品費を計上して、現金を減らす取引を表現しています。

 

現金を入金したときの仕訳

つづいて、売上が発生したときの仕訳です。

 

日付 借方 借方金額 税区分 / 貸方 貸方金額 税区分 摘要
4/30 現金 450,000 対象外 売上 450,000 課税売上8% ホスメモパートナーズ

 

今度は借方に現金、貸方に売上になっていますよね。

これは現金が増えて、売上が発生した取引を表現しています。

 

この2パターンの仕訳だけ分かれば、複式簿記の基本はオーケーです。

 

決算仕訳で発生主義にしよう

青色申告で帳簿を作るのであれば、原則、発生主義を採用しなければいけません。

 

毎月の帳簿を発生主義に則って作成すると仕訳数が増えてしまい、大変手間です。

なので決算仕訳だけで帳簿全体を発生主義に合わせる、というのが会計事務所でよくあるテクニックなんです。

 

参照:現金主義と発生主義は混在していい?違いはなに?【青色申告】

 

たとえば毎月現金が入金になったときに売上を計上し、決算の月だけ、その事業年度で発生していた売掛金をまとめて計上します。

 

すると合計残高は、発生主義の数字になります。

けっきょく決算で一括で処理すれば発生主義にできてしまうんです。

 

なにを決算仕訳で作成すべきかは「決算処理の手順は?どこから始めればいい?【貸借対照表が最初】」で確認してください。

 

 

会計ソフトを使えば仕訳は自動で作成されます

帳簿や仕訳の作り方を説明しましたが、じつは会計ソフトを使えば、現金出納表だけで仕訳は自動で作成されます。

 

仕訳をExcelで管理している方はほぼいないですので、会計ソフトを利用したほうがいいですよ。

なぜ仕訳をExcelで管理していないかというと、貸借対照表と損益計算書が作成できないからです。

 

青色申告の確定申告では、現金出納表、仕訳日記帳、総勘定元帳、貸借対照表、損益計算書を作成する必要があります。

 

この5つの資料は、元となるデータがすべて同じなので、会計ソフトを使えば1回の入力で5つを同時に作成できるんですよ。

 

一方でExcelだと、管理がそれぞれになってしまい、入力の二度手間になります。

しかも入力ミスがあると、最悪です…

 

なので会計ソフトを使った方がいいです。

 

まとめ:青色申告の帳簿の作り方はカンタンです、さっそく始めてみましょう

青色申告では複式簿記で帳簿するのが義務化されていました。

難しそうな響きですが、じつは現金取引の仕訳は2パターンしかありません。

 

  1. 現金を出金するときの仕訳
  2. 現金を入金するときの仕訳

 

この2つだけ理解できれば仕訳の基本は問題なしです。

あとは決算仕訳で、帳簿全体を発生主義にしてください。

 

ホスメモでは確定申告書の作成方法を公開していますのでぜひ参考にしてください。

 

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