「法人を作りたい…」
「合同会社なら6万円で作れるの?」
「合同会社のメリット・デメリットを教えて!」
このような疑問に答えします。
6万円作れる合同会社のメリット・デメリット
合同会社のメリットデメリットをまとめました。
- メリット①設立費用が安い
- メリット②役員の任期がない
- メリット③株式会社と同じ節税メリットがある
- デメリット①知名度が低い
- デメリット②代表取締役と名乗れない
- デメリット③社員(役員)同士の対立の危険性
メリット①設立費用が安い
合同会社の設立費用は安いですよ。定款を電子定款にすれば、4万円の印紙代をゼロにできるので、設立費用はたったの約6万円になります。
素晴らしすぎますよね。
今までは電子定款なんてなかったんですけど、IT社会になってから電子定款ができるようになりました。会社設立freeeを使えば、電子定款ができるのでぜひお試しください。
ちなみに株式会社の設立費用は約20万円です。
メリット②役員の任期がない
合同会社は取締役会がないため、役員の任期もありません。一方で株式会社はあります。
で、役員の任期がないとなぜいいかというと、謄本の更新手数料を節約できるからです。
役員の任期は最長で10年間と決まっていて、もし任期が満了したあとに謄本の更新をしていないと、法務局に「みなし解散」をされてしまいます…。
手続きだけで約10万円ほどもかかるので、ムダなコストを省きたい方は合同会社がいいと思いますよ。
メリット③株式会社と同じ節税メリットがある
合同会社も株式会社も税法上の取り扱いは同じなので、どちらでもおなじ節税メリットをうけることができます。
たとえば、消費税を2年間免税にさせる、中小企業の法人税率を15%にさせる、赤字を10年間繰越せるなどなどは、合同会社でも適用できます。
なので、節税を目的に法人を作るのであれば、設立費用が安い合同会社は割に合うんですよね。
デメリット①知名度が低い
合同会社は知名度がまだまだ低いです。
個人事業主から法人成りをする方は、「取引先から信頼を得たい」と考えている方が多いので、合同会社ではちょっと心持ちが弱い感じがしますよね。
実際にほとんどの方は会社=株式会社の認識なので、「なんで株式会社じゃないの?」と疑問を持ちます。
「取引先を増やしたい」
「取引先から信頼される会社にしたい」
とお考えなら、合同会社よりも株式会社にしたほうがいいと思います。
デメリット②代表取締役と名乗れない
さきほどの信用に話しにつながるのですが、合同会社の社長は代表取締役とは名乗れません。代表社員というのが正式な名称です…
だから名刺にも代表取締役とは書けないんですよね。
名刺交換のたびに「あれ?代表取締役じゃないの?」と思われるのが嫌なら、合同会社は避けておきましょう。
デメリット③社員(役員)同士の対立の危険性
合同会社の場合は、資本金の出資額に関係なく、利益配分を自由に決めることができるため、後々になって役員同士でもめてしまうケースがあります…
たとえば資本金が300万円だったとして、Aさんが290万円、Bさんが10万円を出資したとしますね。この場合でも、合同会社ではAさんとBさんの利益配分は50対50にすることができます。
このため、起業したてのころはよくても、事業が順調になるにつれて役員同士で利益配分についてもめてしまうんですね。なので、合同会社では定款に利益配分の規定を決めておくといですよ。
一方で株式会社で株式の保有率によって、利益配分されるので揉め事は減ると思います。たくさん出資をしていれば、そのぶん利益をもらえる。分かりやすい仕組みですね。
合同会社は定款を工夫してリスクを回避
合同会社には社員(役員)同士の対立が生まれやすい仕組みになっているので、これを回避するために定款で記載しておくべきことがあります。
まとめましたので、ご確認ください。
- 代表者を1人に限定する
- 業務執行社員を決めておく
- 定款を変更できるようにしておく
代表者を1人に限定する
合同会社では、原則で社員(役員)全員に代表権がありますので、これだとあとあともめます。
そこで、代表社員を1名決めて定款に記載しましょう。
こんな感じです。
(代表社員)
第○条 当会社の代表社員は、ホスメモとする。
業務執行社員を決めておく
業務執行社員は株式会社でいう取締役です。これもおなじく、決めておきましょう。
(業務執行社員)
第○条 社員神戸太郎、神戸花子は、業務執行社員とし、当会社の業務を執行するものとする。
定款を変更できるようにしておく
定款の変更は原則的には、社員(役員)、全員の同意が必要です。
でも社員同士でもめているときに、同意は得られないですよね?そこで定款には「出資額に応じて議決権の過半数の同意」と書いておくといいですよ。
合同会社が向いている職種
合同会社が向いている職種というのもあります。
それは会社の正式名称を明かす必要が業種です。例をあげるとこれですね。
- 飲食業
- エステ業
- 不動産賃貸業
- 介護サービス業
- ネットビジネス
ようは個人の方にサービスをしている職業は、会社名より店舗名のほうが有名になりますよね。会社名なんて知らないケースがほとんどです。
たとえば「食べログ」というサイトを知っている人はたくさんいると思いますけど、株式会社カカクコムの名前を聞いたことがある方は少ないはずです。
もう察しがつくと思いますが、食べログを運営しているのが株式会社カカクコムなんですよ。
またアマゾンジャパンもグーグルジャパンも合同会社ですww
つまり個人向けサービス業をしているのであれば、会社名よりも店舗やサービス名が有名になるので、消費者にとっては合同会社だろうが株式会社だろうが関係ないです。
節税したいのであれば、合同会社でいいのかなと思いますよ。
まとめ:合同会社は6万円で設立できるのが最大のメリット
合同会社のメリットデメリットはこんな感じでした。
- メリット①設立費用が安い
- メリット②役員の任期がない
- メリット③株式会社と同じ節税メリットがある
- デメリット①知名度が低い
- デメリット②代表取締役と名乗れない
- デメリット③社員(役員)同士の対立の危険性
合同会社は6万円で設立できちゃうので、気軽に作りやすい法人だとおもいますよ。しかも今なら会社設立freeeをつかえば、自分でつくれますし。
一方で株式会社は設立に20万円かかるので、起業したばかりの経営者にとってはすこし負担になりますよね。
まずは起業をしたい、法人化で節税したいと考えているのであれば、合同会社を作ってみてはどうでしょうか。やってみて始めてわかることもあるので、まずは行動してみましょう。
6万円で法人が作れるので、失敗しても大損にはならないですよね?