消費税払う人の条件は?納税義務のフローチャートで確認しよう

「消費税払う人はだれなのか知りたい」

「いつから消費税の納税義務が生じるの?」

 

上記のような疑問に、会計事務所歴5年のホスメモがお答えします。

 

じつはすべての事業者は消費税の納税義務を、原則負います。

ただし、基準期間における課税売上高が1,000万円以下であれば、納税義務を免除されますよ。

 

消費税の仕組みがわからないまま事業を続けていると、消費税の確定申告を無申告のままにしてしまうかもしれないので気をつけましょうね。

 

実際に消費税の確定申告をされてなくて、税務調査に入られるケースは多いですから。

 



消費税払う人の条件は?フローチャートで確認しよう

消費税を払う人の条件をフローチャートでまとめました。

 

7つの条件を順番に判定し、一つでも該当すれば消費税の納税義務がありますよ。

 

順番 消費税の納税義務判定フローチャート
1 基準期間における課税売上高が1,000万円を超えている
2 課税事業者選択届出の提出がある
3 特定期間における課税売上高が1,000万円を超えている
4 相続、合併、会社分割などがあった場合の特例計算による課税売上高が1,000万円を超えている
5 設立後、1、2期目の事業年度開始の日の資本金額等が1,000円以上である
6 基準期間相当期間における課税売上高が5億円を超えている
7 高額特定資産の仕入れまたは自己建設高額特定資産の建設等が、過去3年以内にあった

 

7つの条件すべてを詳しく解説すると、記事が長くなってしまうので重要な論点だけかいつまんで解説しますね。

 

中小企業は「基準期間」と「課税売上高」を理解しておこう

中小企業のほとんどは、「基準期間」における「課税売上高」が1,000万円を超えていなければ、消費税の納税義務はありません。

 

1 納税義務の免除

 消費税では、その課税期間に係る基準期間における課税売上高が1,000万円以下の事業者は、納税の義務が免除されます(注1)。

国税庁:納税義務の免除

 

ここでいう「基準期間」というのは前々年度の事業年度を指すので、2年前と考えてOKです。

 

なので消費税の納税義務の判定では、今年の課税売上ではなく、2年前の課税売上が基準になります。あくまで納税義務の判定のはなしで、実際に払う消費税額は今年の数字で計算します。

 

ややこしいので注意してください。

 

また「課税売上高」は消費税が課税されべき売上のことで、消費税が非課税や不課税の売上は含めません。

 

ただし、輸出時の免税売上は「課税売上高」に含まれます。

というのも、輸出売上はもともと課税売上だけれど、「消費地課税主義」に則って特別に免税売上にしているから。

 

だから基準期間において、課税売上がゼロ円で免税売上が1,200万円だとしたら、消費税の納税義務者に該当しますよ。

 

余力があれば、特定期間も覚えておこう

余力があれば、「特定期間」についても覚えておいてください。

 

特定期間というのは、前年度の前半6か月間のことで、ここでも課税売上高が1,000万円を超えると消費税の納税義務が発生します。

 

  • 個人事業主:前年1月1日から6月30日までの期間
  • 法人:前事業年度開始の日以後6か月間

 

つまり、消費税の納税義務の判定は、前々年度と前年度の両方を加味しなければいけません。

 

これ以外にも納税義務の判定には条件があるので、非常にややこしいですよね。

 

ちなみに、特定期間の判定では「給与支払額」が1,000万円を超えているかどうかで判定してもOKとされています。

 

なのでギリギリ納税義務ありと判定されそうなときは、役員報酬を未払い費用として計上すれば回避できますね。税法にはけっこう逃げ道があります。

 

さてここからは消費税を払う条件に該当した方向けに、節税対策をお伝えします。

 

事業を始めればいずれ消費税の確定申告をされることになるので、今のうちに知っておくのもいいと思いますよ。

 

消費税を払う条件に該当したら始めるべきこと

消費税を払うようになってから検討したほうがいい節税方法をまとめてみました。

 

難易度 節税対策
初級レベル 1.課税取引の経費を増やす工夫をしよう
2.簡易課税の検討
中級レベル 1.法人成りの検討
2.新たな法人設立の検討
上級レベル 1.個別対応方式で帳簿を作ろう
2.不動産投資等の消費税還付スキームの検討

 

1、消費税の節税対策:初級レベル

消費税の節税対策の初級レベルでは、

 

  1. 課税取引の経費を増やす
  2. 簡易課税で節税になるか

 

を検討しましょう。

 

たとえば人を雇うときはアルバイトとして雇うよりも、外注で依頼したほうが消費税の節税になります。

 

給与は労働の対価にたいする支払いなので消費税が不課税ですが、外注にすれば役務の提供にたいする対価にできるので課税で処理します。

 

なので人件費が多い業種では外注費を増やしたほうが節税になりますよ。

 

また人件費がらみで課税の経費が少ないときは簡易課税を適用することで、消費税を節税できるケースがあります。

 

たとえば会計事務所は経費のほとんどが人件費になるので、簡易課税を適用して消費税を節税します。

 

まずはどんな取引が課税、不課税、非課税になるのか理解して、課税の経費を増やすように心がけましょう。

 

ホスメモ:もう迷わない!消費税が非課税になる経費一覧【確定申告で節税】

ホスメモ:いくらから消費税の確定申告は必要?計算方法は?【1,000万円】

 

2、消費税の節税対策:中級レベル

中級レベルの対策は、

 

  1. 法人成りの検討
  2. 新しい会社設立の検討

 

があげられます。

 

ようは、法人を作って最初の2年間は納税義務を免除にしてしまおうとうスキームです。

 

オーナーがよく始める投資方法でして、信頼できる人を個人事業主として2年間事業をやらせ消費税を2年間免税にします。その後法人成りもさせてさらに2年間の免税をうける。

 

合計で4年間消費税を免税にできるスキームです。

 

簡単に書きましたが、名義だけ変更して実態はなにも変わっていないときはオーナーの売上とみなされるので、しっかりとした対策が必要です。

 

当然ですが、新しい会社を作って節税する手法を税務署は知っているので簡単には通用しませんよ。

 

ホスメモ:合同会社を設立したときに消費税を2年間免除する方法【節税】

 

3、消費税の節税対策:上級レベル

さいごに上級レベルの節税対策はこちらです。

 

  1. 個別対応方式で帳簿を作る
  2. 不動産投資等の消費税還付スキームの検討

消費税の経費の計算方法は2通りあるのですが、区分が細かい個別対応方式で帳簿を作ることをおすすめします。

 

というのも個別対応方式のほうが節税になるケースが多いから。それに個別対応方式の帳簿を作るのは時間がかかります。

 

また上級レベルになると、自社ビルや投資用不動産等を買うこともあると思うのですが、ここで消費税還付スキームを検討します。

 

法人で買うのか、それとも社長個人か。

また消費税の還付を受けるにはどのようにするべきか徹底的に調べます。

 

不動産会社は簡易課税を適用しているケースが多いので、どのタイミングで購入すべきかを判定するのも重要です。

 

ホスメモ:非課税売上の例はなに?消費税が不利になるの?【課税売上割合】

ホスメモ:消費税の不課税、非課税の違いは?【課税売上割合が重要です】

 

まとめ:消費税を払うのかはフローチャートで確認しましょう。

消費税を払う人の条件はフローチャートで確認できました。

 

7つの条件を順番に判定し、一つでも該当すれば消費税の納税義務がありましたよね?

 

順番 消費税の納税義務判定フローチャート
1 基準期間における課税売上高が1,000万円を超えている
2 課税事業者選択届出の提出がある
3 特定期間における課税売上高が1,000万円を超えている
4 相続、合併、会社分割などがあった場合の特例計算による課税売上高が1,000万円を超えている
5 設立後、1、2期目の事業年度開始の日の資本金額等が1,000円以上である
6 基準期間相当期間における課税売上高が5億円を超えている
7 高額特定資産または自己建設高額特定資産の建設等がある

 

消費税は多くの事業者にとって不利な税金です。

 

なので税理士に依頼して節税したほうが、税理士費用を払ったとしても損しないケースが多いですよ。

 

税金をきちんと納税できてなくて経営難になる企業も多いので、税務は税理士に任せ、経営者は売上を伸ばすことに専念しましょう。

 

税理士ドットコムなら無料で相談できますよ。

多数のコメント、ありがとうございます(・∀・。)

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