「給与が高くて、消費税の納税額もつり上がってしまう…」
「給与を外注費にすると消費税が節税になるの?」
このような疑問にお答えします。
給与は非課税経費なので、いくら増えようが消費税の節税にならないんですよね。
一方で外注費は課税で節税につながります。
給与を外注費にすると消費税が取れますよ
給与は非課税経費ですが、外注費は課税経費なので消費税を節税できます。
たとえば、売上3,000万円のIT企業が売上の50%を給与に、売上の40%そのほかの経費として払っているとしましょう。
上記の例で消費税の計算をシミュレーションをしてみました。
人件費が外注費の場合 | 人件費が給与の場合 | ||
売上 | 3,000 | 売上 | 3,000 |
外注費 | 1,500 | 給与 | 0 |
その他の経費 | 1,200 | その他の経費 | 1,200 |
経費合計 | 2,700 | 経費合計 | 1,200 |
所得 | 300 | 所得 | 1,800 |
消費税額 | 24 | 消費税額 | 144 |
*単位(万円)
*消費税額=所得×8%
外注費として人を雇うことができれば、消費税の納税額は24万円になりました。
一方で給与で処理してしまうと、144万円です。
差額で120万円ですね…
おなじ経費を払っていても、消費税が取れる経費なのか取れないのかでぜんぜん変わってきてしまいます。
人件費が多い会社は、アルバイトや正社員で人を雇うのではなくて、外注業者や派遣社員として人を雇った方が有利になりますよ。
だから大企業は派遣で人を雇っているんです…
外注で人を雇う方法
外注で人を雇う方法はシンプルで、雇用契約書ではなく業務委託契約書で契約を結べばOKです。
しかし、これだけでは誰でもカンタンに消費税を節税できてしまいますよね?
そのため、契約書だけではなくて実態としても「外注費ですね」判断されるようにしなければいけません。
給与と報酬を判断するポイント
給与or報酬の判断ポイントをまとめました。
判断基準 | 判定 |
仕事内容が他人で代替可能 | 報酬 |
その日の作業時間を自らが決定できる | 報酬 |
事業者の指揮監督を受ける | 給与 |
材料、用具等を貸してもらえる | 給与 |
納品物が失敗してもお金がもらえる | 給与 |
上記の論点を総合的に判断して、外注費の報酬になるのか給与なのか判断されます。
そのため、ただ契約書を業務委託契約書に変更したからといって外注費にできるワケではありません。
外注費で消費税を節税する方法は、どこの経営者さんが行なっているので税務署は厳しくチェックしてきますよ。
だから見かけだけ外注費っぽくしてもダメ。
客観的にみて、外注費として相応しいと判断されるように工夫してください。
まとめ:給与から外注費かえれば消費税が節税になります
外注費は消費税が課税の経費なので、節税になりました。
給与を外注費として処理するためには、まず契約書を変更しましょう。
雇用契約書から業務委託契約書にかえればOKデス。
しかしこれだけでは書類を変更しただけで、だれでも消費税を節税できてしまいます。
そこで実態としても「外注費である」とみなされるのが大事でした。
人件費が多い事業者さんは、外注費を増やす工夫をしてみてください。