「年末調整でバイトがばれる?」
「バイトの掛け持ちは年末調整でどうする?」
上記のような疑問に、会計事務所歴5年のホスメモがお答えします。
年末調整でなにをするのかよくわからなくて、バイトの掛け持ちや副業のバイトがばれるのではと心配になりますよね。
結論をいうと、年末調整よりも確定申告が理由でバイトがばれます。
※年末調整の源泉徴収票の記載方法でばれる可能性もあります。
バイトを掛け持ちしていると、いわゆる「2か所給与」になるので確定申告が必要になる場合があるので注意してください。←こちらが理由でバイトがばれます。
この記事を読めば、バイトの掛け持ちをばれないようにする方法から税金の対処法まで解説します。ぜんぶ読み終えれば不安が解消されるはずですよ。
年末調整でバイトがばれる?
バイトの掛け持ちや副業でバイトをされている方が年末調整をしたからといって、バイトはばれません。
バイトがばれる主な経路はつぎの2つです。
- 確定申告をしていない
- 副収入で住民税を「自分で納付」にしていない
1、確定申告をしていない
バイトの掛け持ちや副業でバイトをしていると、いわゆる「2か所給与」になります。
2か所給与だと、サブの会社で20万円を超えて稼ぐと確定申告が必要になってしまうんです。
2か所以上から給与の支払を受けている人のうち、給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、年末調整されなかった給与の収入金額と給与所得及び退職所得以外の所得金額との合計額が20万円を超える人
国税庁:給与所得者で確定申告が必要な人
たとえばメインのバイトで100万円稼ぎ、副業のバイトで25万円稼いだとしましょう。
この場合、副業のバイトの収入が20万円を超えているため確定申告を必要になりました。
確定申告をしないままにしてしまうと、税務署や市役所からお尋ねが来てしまうのでここでばれます。
もしくはあなたが勤めている会社に税務調査が入ったときに、あなたが無申告なのがばれるかもしれません。
無申告は最大で7年さかのぼられます。
7年間も不安な気持ちを抱えながら生きていくぐらいなら、はじめから確定申告をきっちり済ませたほうがいいですよ。
ホスメモ:無申告!?確定申告してないホステスは3年後に税務調査が来ます
2、副収入で住民税を「自分で納付」にしていない
バイトをばれないようにするには、確定申告をして、住民税の納付方法を「自分で納付」に〇をつけないといけません。
どういうことかといいますと、「副収入の分で増えた住民税は自分で納付しますよ」と選択しないとメインの会社に増額した住民税がばれてしまうんです。
住民税が増えるということは、ほかに収入があったという証拠になるため、ここで副業バイトがばれます。
確定申告書の第二表のしたのほうに住民税の納付方法を選択欄があるので、かならず「自分で納付」に〇をつけましょう。※下記の記事に記載方法があります。
ホスメモ:住民税を申告しないと副業がバレるの?20万円以下は申告不要?
バイトをばれたくない人が年末調整ですべきこと2つ
バイトがばれたくない人は年末調整でつぎ2つを実行しましょう。
- 両方の会社から源泉徴収票をもらう
- 年末調整は片方の会社でする
1、両方の会社から源泉徴収票をもらう
両方の会社から「源泉徴収票」をもらってください。
確定申告で税金を計算するときに源泉徴収票が必要になります。
2019年までは確定申告書に源泉徴収票を添付しなければいけなかったので必須だったんですよね。今後の確定申告で添付はしないですが、税額を計算するのに必要なので必ずもらいましょう。
もし源泉徴収票がもらえないときは、給与明細をすべて集めて電卓で年収と税額を計算するしかないですね。
税務署から催促してもらう方法もありますが、、、実際はむずかしいかもしれません。
ホスメモ:確定申告で源泉徴収票がないときの対処法
2、年末調整は片方の会社でする
年末調整はどちらか片方の会社だけで行うこととされています。なので副業のバイト先には「年末調整をしないでください」と伝えましょう。
主たる給与を支払う場合の源泉徴収税額は、税額表の「甲欄」で求めます。
従たる給与を支払う場合の源泉徴収税額は、税額表の「乙欄」で求めます。
ただし、「従たる給与についての扶養控除等申告書」を提出している人については、「乙欄」で求めた税額から次の金額を差し引きます。
- (1) 月額表を使う場合 この申告書に記載された控除対象扶養親族など一人につき1,610円
- (2) 日額表を使う場合 この申告書に記載された控除対象扶養親族など一人につき50円
なお、原則として従たる給与については年末調整できませんので、所得者本人が確定申告することにより所得税及び復興特別所得税の精算を行う必要があります。
給与所得を計算するには給与所得控除が控除されており、年収額に応じて控除額が変動します。
なので両方の会社の給与で給与所得控除を適用してしまうと、所得税が少なくなってしまうんです。
そこでサブの会社の給与では給与所得控除を適用しないで税金を計算させています。これが源泉徴収税額表の乙欄です。
源泉徴収税額表には甲欄と乙欄があるのですが、乙欄は税額が高いんですよね。給与所得控除が反映されていないので。
年末調整済みと年末調整済みでない源泉徴収票の見分け方
源泉徴収票で給与所得控除が計算されているか、否かで年末調整の有無を判断できますよ。
もしくは源泉徴収票の摘要欄に「年末調整済み」と記載されているかどうか。
年末調整をしていないと「普通徴収」と記載されていると思います。
実際のところ、確定申告をすれば払うべき税額を再計算するので、甲欄だろうが乙欄だろうが関係なんです。しかしながらルール通りに税務処理がされていないのはプロが見ればばれますし、目に留まります。
言いづらいかもしれませんが、サブの会社にだけは「副業なので」と伝えて、年末調整はしないようにしましょう。
もっとも2019年の確定申告から源泉徴収票の添付が不要になったので、両方で年末調整をしていたとしてもばれにくいとは思います。
それでもやっぱり、ルールどおりに処理するのが無難です。
まとめ:年末調整でバイトはばれません。確定申告で住民税を「自分で納付」にしないとばれます
バイトの掛け持ちや副業でバイトをされている方が年末調整をしたからといって、バイトはばれません。
バイトがばれる主な経路はつぎの2つでしたね。
- 確定申告をしていない
- 副収入で住民税を「自分で納付」にしていない
せっかく確定申告をしたのに住民税を「自分で納付」にしてしまうと、副業がばれてしまうので気を付けてください。この事例はほんと多いです。
そしてバイトがばれないようにするには、
- 両方の会社から源泉徴収票をもらう
- 年末調整は片方の会社でする
上記の2つを済ませてください。
この記事にリンクしたページもすべて読めば、副業をばれないようにできます。
税金の手続きは会社側がどこにどんな書類を提出しているか、そして税金はどのように計算すべきかを理解すれば怖くありません。
12月から3月にかけては確定申告の繁忙期に入るので、まだ時間がある11月中に徹底的に調べて、書類を準備しておきましょう。
何度も言いますが、住民税の納付区分だけ間違えなければ税金でバイトはばれないです。