間違えた!?年末調整で誤りがあったときの訂正方法【確定申告も】

年末調整の書類でミスをしてしまった経理さん、従業員さんへ

 

「年末調整で間違えがあった」

「書類の誤りはどのように訂正する?」

「時期が遅いときは確定申告をしないとダメ?」

thinking

 

 

 

 

上記のような疑問に、会計事務所歴5年のホスメモがお答えします。

 

毎年、年末調整を依頼している側からすると、「新しい用紙で記載したほうが…」とおもいます。

けれど「そんなのめんどくさい」と思うので、二重線を引き訂正印で修正しても大丈夫です。

 

それに従業員の方が記載している年末調整の書類は、税務署に提出していません!!

会社が保管しておわりです。

 

年末調整でもっとも重要な書類はどれなのか、なにを税務署に提出するのかを押さえると、年末調整の業務がもっとスムーズに終えられますよ。

 

年末調整後に、生命保険控除等や配偶者控除等に変更があったときの対処法も後半で解説します。

 

年末調整で作成する源泉徴収票は、住宅ローンや保育園の加入等で審査で使われる大事な書類です。ミスなく終えれるように、解説しますのでぜひ最後までお付き合いください。

 

間違えた!年末調整で誤りがあったときの訂正方法

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年末調整で誤りがあったときの訂正方法は、

 

  • 二重線を引いて
  • 訂正印を押す

 

でOKです。

 

ただし、つぎの書類に限ってにしたほうがいいと思います。本来であれば書き直したほうがいいから。

 

  1. 保険控除申告書
  2. 扶養控除等申告書
  3. 基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼所得調整控除申告書

 

たとえば「源泉徴収票」で誤りがあったときは、きちんと作り直しましょう。

 

源泉徴収票は収入証明としての役割があるので、誤った情報を記載してしまうと、不動産等の審査に影響が出ます。

 

その結果、源泉徴収票で虚偽の記載をすると、詐欺に問われる可能性も…。

 

上記の3つの書類で、「住所を書き間違えた」程度であればリスクは低いです。しかしながら、金額が違ったり、源泉徴収票の内容に偽りがあれば話しは別です。

 

訂正の期限はいつまで?

年末調整で作成した「源泉徴収票」は、「給与支払報告書」と一緒にお住まいの役所へ提出されます。

 

給与支払報告書の提出期限は1月末なので、ここまでに訂正すべきですね。

 

また年収が500万円以上の従業員や年収150万円以上の会社役員に限っては、税務署にも源泉徴収票を提出します。いわゆる「法定調書合計表」と一緒に。

 

これも提出期限は1月末です。

 

年末調整で間違えたまま申告したらどうなる?

年末調整で間違えたまま申告してしまったとしたら…。

 

税額を多く納めていたのであれば問題ないです。

多い分には国が損しないですから。

 

いっぽうで少ないときはアウトです。

年末調整で間違えがあり、税額がすくなってしまうと、

 

  1. 所得税
  2. 住民税
  3. 国民健康保険料(社保加入は無関係)

 

上記の3つの税額等に影響をあたえます。

 

それぞれの税金で追徴課税などのペナルティがつく恐れがあるため、非常にリスクが高いんですよね。

 

それに故意に過少に申告していれば、最悪の場合、逮捕されます。

税金が少なくなってしまうミスについてはかならず訂正してください

 

年末調整の誤りは確定申告でも訂正できますよ

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すこし強引なやり方ではありますが、確定申告でも年末調整のミスを訂正できます。

 

たとえば年末調整では配偶者控除を申告したけれど、配偶者の年収が賞与等で思ったよりも多くなって、対象となる要件から外れた時。

 

本来であれば、年末調整で修正すべきですが、忘れてしまったとしますね。

 

で、どうすればいいのかというと、配偶者控除を含めないで確定申告をすればOK。

 

年末調整VS確定申告では、確定申告の結果が優先されます。なので最新版の結果はつねに確定申告書です。

 

それに2019年までの確定申告では源泉徴収票を添付資料として提出していましたが、いまは添付する必要もありません。

 

なので、確定申告で控除を外して申告しても、おそらく指摘はされないとおもいます。

税務署にとって有利な結果になりますから。もちろん年末調整の誤りはないほうがいいですけれど。

 

年末調整vsで確定申告が優先される理由

おそらくご存じなかったとおもいますが、所得税法上では、所得を10種類に分類します。

 

お金の稼ぎ方によって、給与所得、事業所得、不動産所得などにわけるんです。

 

それで年末調整で計算されるのは「給与所得」についてのみ。

ほかの所得については一切計算しません。

 

だから年末調整vs確定申告では確定申告の内容が優先されます。

 

たとえば給与年収300万円の方が、副業で50万円稼ぎ、経費が10万円だったとしましょう。

「給与所得」だけであれば、年末調整で完結できますが、副業で「雑所得」があるので確定申告が必要です。

 

ここで、年末調整と確定申告を両方したとして、年末調整の結果を優先してしまうと、雑所得の分が漏れてしまいます。なので確定申告が最優先されます。

 

ほとんどの会社員さんは給与所得だけしかありませんよね。逆に、経営者のほとんどのは複数の所得を持っています。

 

稼げる所得の種類を増やすのも、今後の人生では必要です。

ホスメモではブログを運営してまして、ささやかですが収入があります。

お時間があればブログ運営に関する記事もどうぞご覧ください。

 

ホスメモ:年収と所得の違いは?扶養の判定基準はどっち?【合計所得金額】

ホスメモ:ブログが5万pvを超えるといくら稼げる?【収益も公開】

 

まとめ:年末調整の誤りはすぐに訂正しましょう。間に合わなかったときは確定申告で

年末調整で誤りがあったときの訂正方法は、

 

  • 二重線を引いて
  • 訂正印を押す

 

でした。

 

訂正するにもレベルがあって、扶養控除申告書等で住所を間違えたぐらいなら、大した影響はありません。

 

一方で「源泉徴収票」で不備があると相当まずいです。所得証明で使わる書類なので、賃貸借契約等の審査でもよく提出が求められます。

 

源泉徴収票に影響がでる訂正については、すみやかに行うべきですね。もちろん訂正印はだめで、書きなおしましょう。

 

年末調整の期限は、「給与支払報告書」と「法定調書合計表」の提出する1月末まで。ここまでにに訂正しましょう。

 

訂正が間に合わなかったときは確定申告しましょうね。

年末調整で生命保険控除等の漏れがあったときも、確定申告しますよ。

 

ホスメモでは確定申告の手順を解説した記事がたくさんあります。でぜひ参考にしてください。

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