「SEと経理のどっちがおすすめ?」
「SEから経理になれるの?」
上記のような疑問に、会計事務所歴6年のホスメモがお答えします。
私のスペックを簡単に紹介させてください。
- 年収700万相当
- 残業はほぼゼロ
- 週6日勤務(副業のため)
このような感じです。
SEのほうが稼げるので、個人的にはSEで働くほうがいいのかなと思っています。
けれど残業をしたくないのであれば、会社で経理をするのもアリです。
なぜ経理は残業がないのか。経理のデメリットはあるのか。
経理の目線で解説します。
後半にSEから経理へ転職できるのか解説しました。
SEから会計事務所や経理で働く人を見てきたので、かなり有益な情報だと思いますよ。
🌞本記事の内容
・SEと経理のどっちがおすすめ?
・経理に必要な能力・知識
・SEから経理に転職するときの注意点
SEと経理のどっちがおすすめ?
SEと経理のどっちがいいのかまとめてみました。
SEで働くとき
SEで働くとき要点まとめました。
- 年収が高くなる傾向
- 将来性がある
- 残業が多い
「SEだけど、年収は低いよ。」と反論されそうですが、一般的にはSEは高所得者になりやすいと思います。
というのも「経営=効率化」であって、SEはこの効率化の仕組みづくりにかかわっているからです。
もしSEで年収が低い場合、残業代が正しく支給されてないケースがほとんどだと思いますよ。
なので実務経験を3年積んだら転職して、少し大きな企業に勤めることができれば年収はぐっと上がるはずです。
また政府がIT化を推し進めているので、将来性も高い。
ご存じないかもですが、助成金もおおく出ているんです。
参考:56万円無料!?助成金でプログラミングスクールを受講しよう
ただしプロジェクトが始まると残業時間が長くなりますよね。
IT土方さんになってしまうと、年収は低いわ、残業長いわで二重苦を味わうかもしれません…。
SEは実務経験を積んでから、さっさと転職するのが吉ですね。
経理で働くとき
経理で働くときの要点はこちら。
- 業界により年収が変わる
- 単純作業はIT化で淘汰
- 残業は少ない
経理の年収は所属する業界によって、大きく変わるので注意してください。
たとえば介護施設の経理と広告代理店の経理では、同じような仕事をしていても、広告代理店の経理のほうが年収は高くなりやすいです。
というもの、業界が儲かっていれば、経理にまわるお金があるんですよね。
それに働く従業員の年収も高いので、ちょっとした節税でも恩恵を受けやすいため、経理の実務範囲は広くなりやすいです。
いっぽうで従業員の年収が低いとあんまり意味ないですね。
なので、まずは会社の売上を伸ばそうという発想になります。
すると「経理にお金をかけるより、営業にインセンティブを」となりやすい。
また将来性でいえば、経理は変化しつつります。
IT化はかなり遅れていて、単純作業だけをしていると市場価値はなくなると思います。
生き残る経理になるには、財務分析ができ、税法等を学ぶ必要がありますね。
「【初心者向け】もっとも簡単な帳簿の付け方【現金主義】」なかで財務分析の事例をあげています。
時間があれば読んでみてください。
でも経理は残業時間が少ない会社が多いので、定時には帰れます。
私は経理もしてますが、毎日定時に帰ります。
ただし、定時で帰れる経理は、3人ほどのチームがある企業ぐらいです。
一人経理の中小企業だと激務になりやすいので注意です。
経理に必要な能力
経理に必要な能力はこのあたりですね。
- 論理的思考
- リスク管理
- スケジュール管理
1,論理的思考
どの仕事でもそうですが、論理的思考は必須ですね。
たとえば売上が100円で原価率が40%であれば、60円が売上総利益になるはず。
でもたいていは、そんなうまくいきません。
ではなぜ、売上総利益が60円にならないのか。
その原因を探ります。
先ほども紹介しましたが「【初心者向け】もっとも簡単な帳簿の付け方【現金主義】」なかで財務分析の事例を公開しました。
試算表をみて、数字の矛盾を見つけ、原因を探求する。
ちょっと難しく言えば財務分析ですね。
簿記の知識をつけて、あなたの会社の数字を頭にいれておけば、難しい作業ではないですよ。
2,リスク管理
リスク管理ができると経理の効率化になります。
リスクとコストを比較して、どちらを選択すべきかを考える技術です。
たとえば3月決算時のクレジットカード払いの仕訳。
アメックスだと毎月10日に支払いなのですが、月の締め日が20日前後です。すると5月10日引き落としの明細に、3月20日~31日分の取引が精算されるんですよ。
これをきっちりした発生主義で管理すると、クレカの明細を見て、3月20日~31日分だけを未払費用に計上します。
原則はたしかにそうですが、コストや効率性を考えると微妙ですよね…。
それにここを税務調査で指摘されるリスクはかなり低いです。
というもの、「短期前払費用」という事例がありますし、会計原則や税法は「継続性の原則」を推すので、毎年同じ処理をすればリスクは低いと推論できます。
このあたりはセンスも必要です。
原則はあるけれど、実務の状況を考えて、リスクvsコストを比較し、最善の処理方法を考える力も経理には求められるんです。
なにもかも条文や判例があるわけではありませんからね。
保守的でかつ、効率的な経理をまわす力もほしいところです。
3,スケジュール管理
経理の実務は毎年同じことの繰り返しです。
だから慣れてきたらスケジュール管理をしないといつまで経っても忙しくなります。
わかりやすいのは給与計算ですね。
社会保険料率の改定は3月分、9月分の給与で実地されるので、これを頭にいれておけば2月分給与を精算し終わったタイミングで、社会保険料率だけ新しい数字にアップデートできます。
3月分のタイムカードはまだ手元になくても、社会保険料率だけは給与ソフトに変更できますからね。
こんな感じで経理の仕事は業務量こそ多いですが、ルーティンワークです。
なのでスケジュール管理できるとかなりラクになります。
※だから毎日定時に帰れるんです。
SEから経理へ転職するときの注意点
経理へ転職するときの注意点はなにか、考察しました。
SEから経理へ転職はできるので、転職が可能か否かはあえて解説しません。
転職はできます。
- 儲かる業界を選ぼう
- 単純作業は仕事だと思い、割り切ろう
- 定時に仕事を終えて、副業に専念しよう
1,儲かる業界を選ぼう
経理の年収はその業界によって、左右されます。
なぜかというと、
- 経理は売上を作れないから
- 投資のフェーズで経理の力が発揮するから
お金がない会社は経理より、営業マンを雇って売上を伸ばすことに専念します。
だから儲かっていない会社では経理がぞんざいに扱われたり、年収が低いままだったりするんです。
いっぽうで儲かっている業界では、経理にたいするリスペクトがあります。
というのも、ある程度ビジネスモデルが確立されると、お金の回し方が重要になってくるんですよ。
たとえば不動産を買うときは、銀行から融資をうけて、スケジュールどおりに返済する能力が求められます。
経理がきちんとお金を管理しているからこそ、投資ができるんです。
資金調達、助成金、節税どれも経理が関わってきますからね。
なので経理をするなら儲かっている業界を狙いましょう。
金融、製造業、不動産、通信、広告、建設あたりがいいですかね。
年収が上げづらいのは、介護、飲食、運送だと思います。
2,単純作業は仕事だと思い、割り切ろう
SEさんが経理に入ると、「なんてムダな作業をしているんだ…」と思うはずです。
私もたくさん経験してきました。
けれど、そのムダと思われる単純作業も仕事だと割り切ってこなしてください。
それで経理に慣れた1年か2年後に、プログラムを作っておいて、「こちらのほうが効率的に仕事できますよ」と提案してみましょう。
なぜ単純作業をするかというと、その会社の経理がそれまでベストだと思ってきた方法だからです。
仕事なので経理の人もムダな作業はしたくありません。
なのに単純作業をしているとすれば、かならず意図があるんですよ。
たとえば過去に給与計算を間違えて怒られたから、給与ソフトを使っているとしても、最後は電卓で検算するとかね。
その意図を察したうえで、改善策を提案しないと、たぶん嫌われます。
おそらく今まで一緒に働いてきた仲間の仕事を否定された気分になるからです。
なのでまずはムダだと思われる単純作業もこなしましょう。
3,定時に仕事を終えて、副業に専念しよう
経理はルーティンワークなので、その会社で3年実務経験を積めば、作業を効率化できます。
そしたら毎日定時に帰り、副業に専念しましょう。
というのも経理で高年収を狙うなら①大手企業で決算業務をするか、②税理士や会計士の資格を保有するかの2択なんです。
でも経理という仕事の枠で高年収ポジションを考えてしまうと、SEのときのように残業時間が増えてしまうんですよね。責任も重くなるし。
それならラクな経理のポジションを維持しつつ、SEの経歴を活かせる副業をしたほうがいいのでは?と思うんですよ。
SEさんなら副業はいくつも見つけられますよ。
- 土日にフルリモートで開発
- WEBサイト制作
- YouTube制作
- ブログ運営
- せどり
私自身、経理もやりつつ副業で稼いできました。
参照:ブログが5万pvを超えるといくら稼げる?【収益も公開】
個人で稼ぐと幸福度がぐっと上がります。
というもの自分で全部コントロールできるからです。
だれかに指示された仕事ではありません。
自分で全部決めれます。
定時に帰り、副業に専念しましょう。
まとめ:SEのほうが稼げるけど、定時に帰りたいなら経理もアリ
SEと経理のどっちがいいのか要点はこちらでした。
SEで働く場合
- 年収が高くなる傾向
- 将来性がある
- 残業が多い
- 業界により年収が変わる
- 単純作業はIT化で淘汰
- 残業は少ない
けれど家族がいて残業にはウンザリだという方は経理に転職するのもありかもしれません。
もし経理になるなら、SEを活かせる副業したほうがいいですよ。
SEは副業で稼ぎやすいし、副業は個人を幸せにしてくれます。