法人税の決算仕訳は?未払法人税等を計上しなくてもいい?

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「法人税の決算仕訳は?」

「未払法人税等を計上しなくてもいいの?」

 

上記のような疑問にお答えします。

 

法人税等の決算仕訳は、計上しても、しなくてもどちらでも構いません。

けっきょく税額には影響がないので。

 

この記事では法人税等の中間納付、決算仕訳、確定納付すべて仕訳で解説しました。

ぜひ参考にしてください。

 



法人税の決算仕訳は計上しなくてもOK

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法人税の決算仕訳は計上しなくも大丈夫です。

 

というのもの、計上してもしなくても税額には影響がないんですよ。

 

法人税を計算するときは、「税引前当期純利益」をもとに計算します。なので、税前利益から法人税を引いたあとの「当期純利益」の金額はいくらになろうが税額には影響なしです。

 

とはいえ、「当期に確定した法人税は、当期に計上したほうがいいですよね?」と考える方がおおいのは事実です。

 

私の経験からいうと、融資等に決算書を提出するような法人さんの場合ですと、決算で法人税の仕訳を作るケースが多いですかね。

 

これって会計事務所的にはめんどうなんですが…。

 

法人税の決算仕訳がない理由

決算で法人税の仕訳を作ると、法人税申告書を作り直さないといけないので、手間が増えます。

 

だから決算で法人税の仕訳を計上しないケースがあるんです。

 

手順としては下記のとおり。

  1. 決算書の作成
  2. 法人税申告書を作成し、税額の計算
  3. ②で計算した税額を決算書に反映(当期純利益が変わる)
  4. 当期純利益が変わったので、法人税申告書を再作成(別表4,5の修正)

 

つまり、法人税の決算仕訳を作ると、法人税申告書を2回作成しないといけなくなるわけです。これがめんどうなんですよね、税理士としては。

 

会計の世界では、なにかひとつ金額が変わると、他すべての書類に影響をあたえます。だからできるかぎり、手間とミスを減らすように務めがちなんですよ。

 

決算で法人税の仕訳を計上しているか、いかなかは、貸借対照表に未払法人税等が計上しているかどうかで判断がつきます。

 

気になる方は、前期の決算書で確認してみてください。

 

法人税の決算仕訳を計上しないときの期中の処理

決算仕訳で法人税等を計上しなくても、法人税等の確定納付、中間納付のときはすべて「法人税等」で処理します。

 

まずは確定納付。

日付 借方 借方金額 税区分 / 貸方 貸方金額 税区分 摘要
2/28 法人税等 30万 / 現金 30万 確定納付

 

つづいて、中間納付。

日付 借方 借方金額 税区分 / 貸方 貸方金額 税区分 摘要
8/31 法人税等 10万 / 現金 10万 中間納付

 

で決算仕訳はなし、というわけです。

 

上記の仕訳は、法人税申告書の別表4と別表5で調整されるので、税額には影響は与えません。

 

法人税の決算仕訳を計上しても、申告書の別表4と5で調整するから、けっきょく税額に影響を与えはしないんですが、手間を減らすためにあえて決算仕訳を省いているのでした。

 

法人税の決算仕訳を計上するケース

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つづいては、法人税の決算仕訳を計上するケースです。

決算仕訳は2パターンあります。

 

  1. 納税額があるとき
  2. 還付額があるとき

 

どちらも処理できるようにしておきましょう。

 

1、納税額があるとき

納税額があるときの法人税の決算仕訳はこちら。

日付 借方 借方金額 税区分 / 貸方 貸方金額 税区分 摘要
12/31 法人税等 30万 / 未払法人税等 30万 決算

 

法人税、法人住民税、法人事業税すべて、上記の仕訳でOKです。

 

いっぽうで中間申告で、10万円を納税済みの場合も見ておきましょう。

まずは中間申告の仕訳です。決算仕訳で法人税等を計上するのであれば、中間納付は仮払金で処理しますよ。

 

日付 借方 借方金額 税区分 / 貸方 貸方金額 税区分 摘要
8/31 仮払金 10万 / 現金 10万 中間納付

 

決算で20万円を追加で納付するときは、下記のようになります。

ここで、法人税等の合計額を計上し仮払金を精算するのでした。

 

日付 借方 借方金額 税区分 / 貸方 貸方金額 税区分 摘要
12/31 法人税等 30万 / 未払法人税等 20万 決算
仮払金 10万 決算

 

年間で30万円の法人税等を納めたことになりますので、結果としてはどちらもおなじですね。

 

念のためにもう一度書いておくと、法人税の決算仕訳は一番最後に計上する仕訳ですからね。タイミングに気をつけてください。

 

2、還付額があるとき

還付申告になるときは、中間納付で多く納めすぎた分が還付されるケースがほとんどです。

 

なのでまずは中間納付の仕訳を確認しましょう。

 

日付 借方 借方金額 税区分 / 貸方 貸方金額 税区分 摘要
8/31 仮払金 30万 / 現金 30万 中間納付

 

そして、今期は赤字決算となり、法人税等は均等割の7万円だけになったとします。

中間納付で30万円納付済みなので、23万円が還付されますよね?

 

日付 借方 借方金額 税区分 / 貸方 貸方金額 税区分 摘要
12/31 未収法人税等 23万 / 仮払金 30万 決算
法人税等 7万 均等割

 

で、翌期に還付額が振り込まれたときは、未収法人税等を取り崩しておわり。

 

日付 借方 借方金額 税区分 / 貸方 貸方金額 税区分 摘要
2/28 現金 23万 / 未収法人税等 23万 還付

 

還付加算金があるとき

さいごに還付加算金も説明しておきます。

 

還付申告だと、利息分として還付加算金がつくことがあり、こちらは益金算入(法人税がかかる)ので明確に区別しなければいけません。

 

還付金自体は益金不算入なので、還付金加算金を合算のままだと申告漏れしてしまうわけですね。

 

仕訳で見ておきましょう。

 

日付 借方 借方金額 税区分 / 貸方 貸方金額 税区分 摘要
2/28 現金 23万300 / 未収法人税等 23万 還付金
雑収入 300 還付加算金

 

しかも還付加算金の消費税の区分は不課税なのも注意が必要。

利息というと非課税ですが、還付金加算金は利息とは違って「資産の譲渡等の対価がない」ので不課税です

 

ホスメモ:融資等を受けてなければ、法人税の決算仕訳はなしでOK

法人税の決算仕訳はなしでもOKでした。

 

なぜかというと、決算仕訳で法人税等を計上しようがしまいが、税額に影響を与えないから。

 

なので手間を考えると、決算仕訳なしのほうが管理がラクです。

 

でも当期の法人税額が決算書に反映されていないと、当期純利益の金額が変わるため、融資等の審査に影響が出るかもしれません。

 

正直に申しあげて、どっちも変わらないと思いますが、変に気にする方はいあるので王道は決算仕訳を計上するですかね。

 

私はどっちでもいいと思います。

 

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多数のコメント、ありがとうございます(・∀・。)

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