「白色申告で赤字になったけど、税務署に提出しても平気?」
「収支内訳書は赤字にしないほうがいいの?」
このような疑問にお答えします。
正しい内容であれば、確定申告書は赤字で提出しても大丈夫です。
どうせ赤字になるなら白色申告よりも青色申告のほうが有利ですよ。
赤字の繰越ができるのは、青色だけです!
白色申告で赤字は大丈夫?
白色申告、青色申告どちらでも赤字で申告はできます。
なので、赤字になってしまったとしても正しい内容であればそのまま申告してしまってOKです。
でもおそらくこの記事を開いてくれた方は、「帳簿がうまくできているかな」と、不安を感じているのではないでしょうか?
もしくは「赤字だけど、税務署に目をつけられるくらいなら黒字にしようかな」と悩んでいるのではないでしょうか。
たしかに、不自然に赤字になってしまうと、税務署の方の目に止まるかもしれないです。
まずはなぜ赤字になったのかきちんと調べてみましょう。
なぜ収支内訳書がマイナスなのか調べよう
収支内訳書が赤字になる原因はだいたい同じです。
- 大きな出費があった
- 売上が大幅に減った
- 経費に入力ミスがある
1、大きな出費があった
修繕費などで大きな出費があれば、経費が増えるので赤字になってもおかしくはないですよね?
事業に関係ある経費が大幅に増えて、その理由をきちんと説明できるのであれば、赤字になってしまっても全然不思議ではありません。
架空経費を入れるのは悪ですが、赤字になること自体はまったく悪くないです。
むしろ、経営戦略上、あえて赤字を作ることだってありますよね。
大事なのはきちんと説明できる理由があり、赤字になってしまった分の経費を証明できることです。
2、売上が大幅に減った
売上が激減したのに、固定費が多くて経費を減らせなかったケースもありえます。
この場合、赤字になってもおかしくはありません。
ただ、赤字を継続させていると、「なんで赤字なのに経営できているの?」と疑問をいだかれやすいので、2年目以降は経費を減らしたりして経営改善をする姿勢を数字で表現しないとまずいです。
3、経費に入力ミスがある
もしかしら入力ミスで、経費の入力ミスがあるかもしれませんよ。
たとえば10万円のパソコン代を、あやまって100万円で計上してしまうとか。
一桁数字を増やしてしまうミスはよくあるので確認してみましょう。
入力ミスの見つけたは、勘定科目の合計額を前期分と比較してみてください。
前期よりもやたらと金額が増えている勘定科目があれば、入力ミスがあるかもです。
または経費が一番かかっている勘定科目の内訳を見てみましょう。
さーっと見て、100万円など高額な経費があればその取引内容を確認してみてください。
これだけでも入力ミスを発見しやすいです
ところで、経費のどこまでが妥当なの?
どこまで経費として認められるか、という明確な基準はないんですよね…
とはいえ、事業に関係ないものは経費になりません。
所得税法を引用しますので、一緒に確認してみましょう。
その年分の不動産所得の金額、事業所得の金額又は雑所得の金額(事業所得の金額及び雑所得の金額のうち山林の伐採又は譲渡に係るもの並びに雑所得の金額のうち第三十五条第三項(公的年金等の定義)に規定する公的年金等に係るものを除く。)の計算上必要経費に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、これらの所得の総収入金額に係る売上原価その他当該総収入金額を得るため直接に要した費用の額及びその年における販売費、一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用(償却費以外の費用でその年において債務の確定しないものを除く。)の額とする。
所得税法:第三十七条一項
つまり、売上に発生させるために必要な費用は経費にできるという解釈になります。
たとえば、FXのトレーダーが自宅の家賃を経費にしたいとしましょう。
自宅の一部にデスクを置き、パソコンでお仕事をするとしますね。
この場合は、家賃の一部は経費になると考えられます。
なぜかとうと、自宅とはいえ、お仕事をしているのでオフィスとおなじだからです。
オフィスがなければ仕事はできませんし、売上も発生できません。
なので、オフィスとして家賃の一部は経費にしても大丈夫です。
慣習として家賃の約30%は経費にできると思いますよ。
このような感じで、売上を発生させるためにかかった費用はいくらだろうが経費になります。
損している取引を繰り返すのはおかしい
しかし、売上が1,000円なのに、経費を10,000円かけると損してますのでおかしいですよね。
売上が立ち始めるときはあり得る話しですが、損している取引をくり帰りしていると、さすがにおかしいので、売上に関係あればなんでもアリというわけではないです。
何ごともバランスが大事ですよ。
白色申告よりも青色申告で赤字にした方が有利
じつは赤字にするなら青色申告のほうが圧倒的に有利です。
なぜかとうと、青色申告なら赤字を10年間も繰越すことができて、その赤字を経費のように使うことができるからです。
たとえば個人事業主さんの所得が500万円になったとしましょう。
で、前期から繰越してきた赤字が1,000万円あったとすれば、今期の所得は0円になり、所得税も0円になります。
住民税と国民健康保険料も均等割分だけしかかからないので、合わせても数万円程度です、
さらに残りの赤字500万円はまた繰越すことが可能です。
一方で白色申告だと、赤字の繰越はできないので、このように欠損金を経費のように使うことはできません。
明らかに青色申告のほうが有利ですよね?
青色申告は書類を1枚提出するだけで、適用できるのでさっそく青色にしましょう。
まとめ:白色申告で赤字になったら収支内訳書を見直しましょう
赤字の収支内訳書ができてしまったら、まず帳簿を見直してください。
- 大きな出費があった
- 売上が大幅に減った
- 経費に入力ミスがある
きちんと赤字の理由を説明できるのであれば、赤字で申告しても問題ないです。
またどうせ赤字にするなら、青色申告にして赤字の繰越をしたほうが今後、大きく節税できますよ。
いま白色の方は青色に切り替えるタイミングかもしれません。
ホスメモでは青色申告の始め方や確定申告書の書き方も記事にまとめていますので参考にしてください。
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